服は身体に合ったものを着るのが基本です。大きすぎても小さすぎても、ちくはぐで貧相に見えますが、時代により好まれるプロポーションは少し異なり、例えばローライズが流行れば、トップスは小さめが好まれたりします。また人によって適度と感じる被服圧(締め付け具合)が異なること、上下でサイズが違うのは当たり前と思って注文をお聞きすることが肝要です。
なお、サイズは呼称が同じでも、メーカーごとに実際の大きさは異なります。実はサイズ設定は基本パターン設定とともに、シルエットや包含率(同じサイズでどのくらいの体型までにカバーできるのかの目安)に大きく影響し、売れ行きや在庫まで左右するメーカーのノウハウのかたまりなのです。例えば、都会感覚の若い女性の場合と、経産婦(赤ちゃんを産んだ女性のこと、全体の肉付きが変わりやすいと言われています)を含む汎用世代向けの場合などで規格が違うのは当然といえます。JIS規格による表示法はどこのメーカーも知っていますが、なかなか全社共通サイズ体型にならないのはそういう理由があります。