レディースユニフォーム協議会 Ladies Uniform Conference

プロの基礎知識 5 / 15

【3】主要アイテムの基礎知識 ~ 2 ~

ベスト

オフィスユニフォームの代表選手と言ってもよいベストですが、ここまでポピュラーになった理由は、ブラウスだけだと上着を脱いだ略装と見られがちなこと、透けたりボディラインが見えすぎることをカバーできること、袖のあるジャケットに比べ、肩や腕が楽で動作にキビキビ感があること等が挙げられます。
ベストは、もともと3つ揃えであったスーツの一部であったことから、ジャケット、ボトムと共生地の織物が多いのですが、その生地の色や柄を変えたものはオッドベスト(odd vest)と呼ばれ、そのバリエーションとして背中まで前身頃と同じ生地を使ったものが、オフィスユニフォームでは一般的になっています。サービス系では、カマーベスト、タキシードベスト、ややアットホームな雰囲気のニットベストなども多く見られます。

ベストのバリエーション

  • ニットベスト
    本来はアットホームな雰囲気のベスト。カジュアルですがシャツでは相手に失礼な場面や、素材の特性からちょっとした寒暖調整するときに用いられるもの。

  • 前ボタンあき
    ニットベスト
    カーディガンの袖なしといったほうが良いカジュアルな胴衣で、首と袖ぐりのデザインで野暮ったくなったり、スポーティーになったりします。

  • オッドベスト
    ベストは本来3つ揃いスーツの一部であり、共生地が基本であるのに対して、変わり生地を使いスポーティーでカジュアルな雰囲気を出したもの。ファンシーベストと呼ばれることもある。

  • タキシードベスト
    もっともフォーマルな場面を想定してデザインされたベストで、タキシードの中に着用するのが本来の姿。

  • カマーベスト
    もとはタキシード用のベスト、ちなみにショルダーのないカマーバンドは、カマーベストの簡易版である。

ブラウス

ブラウスの種類は非常に多く、現在も新しいスタイルが続けられています。衿、袖、カフス、身頃(ペプラム付きを含む)それぞれに多彩なバリエーションがあり、生地もシルク感覚を基調とする合繊薄手織物からカットソー、アウター感覚の中肉生地オーバーブラウスまで幅広くあります。素材の進歩はめざましく、制電(静電気を防ぎ、まとわりつきとほこりの付着を防ぐ)、家庭洗濯可能でアイロン要らず、紫外線透過防止、保湿性やphコントロールのあるもの、透けにくいもの、防臭など多彩な機能があります。


  • ジャボブラウス
    jabotとはレースやひだで華やかにした旨飾りのこと。

  • ボウブラウス
    BOWとは蝶ネクタイのことで、ブラウスの衿がボウになっているブラウスのこと。

  • ペプラムブラウス
    ブラウス下部にペプラム(別布、本来は短い腰スカートの意味)がついたブラウスのこと。

  • チュニックブラウス
    ブラウスのような薄い生地で仕立てたTUNIC型ブラウス。TUNICとは、ちょっと長めのプルオーバーの意味。

  • サープリスブラウス
    Surpliceとは、もともと牧師や聖歌隊員が着る法衣のことで、一般にも着られるようになった。

  • スモックブラウス
    身体サイズに合わせて作る必要が無く軽便で簡易に作れるため。ヨーロッパでは庶民着とされるスモックにインスピレーションを得たブラウス。
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