オフィスユニフォームの代表選手と言ってもよいベストですが、ここまでポピュラーになった理由は、ブラウスだけだと上着を脱いだ略装と見られがちなこと、透けたりボディラインが見えすぎることをカバーできること、袖のあるジャケットに比べ、肩や腕が楽で動作にキビキビ感があること等が挙げられます。
ベストは、もともと3つ揃えであったスーツの一部であったことから、ジャケット、ボトムと共生地の織物が多いのですが、その生地の色や柄を変えたものはオッドベスト(odd vest)と呼ばれ、そのバリエーションとして背中まで前身頃と同じ生地を使ったものが、オフィスユニフォームでは一般的になっています。サービス系では、カマーベスト、タキシードベスト、ややアットホームな雰囲気のニットベストなども多く見られます。
ブラウスの種類は非常に多く、現在も新しいスタイルが続けられています。衿、袖、カフス、身頃(ペプラム付きを含む)それぞれに多彩なバリエーションがあり、生地もシルク感覚を基調とする合繊薄手織物からカットソー、アウター感覚の中肉生地オーバーブラウスまで幅広くあります。素材の進歩はめざましく、制電(静電気を防ぎ、まとわりつきとほこりの付着を防ぐ)、家庭洗濯可能でアイロン要らず、紫外線透過防止、保湿性やphコントロールのあるもの、透けにくいもの、防臭など多彩な機能があります。