レディースユニフォーム協議会 Ladies Uniform Conference

プロの基礎知識 12 / 15

【7】ユニフォームのエコ・リサイクル

ユニフォームとエコ、CSR

地球温暖化が現実に起きている現在、持続可能な経済発展をするために、企業や官公庁がエコロジーに配慮するのは当たり前です。そのため、EMS※1や、また上位概念であるCSR※2経営手法を取り入れるところが増え、それに対応した商品と、納入者にふさわしい経営姿勢が求められています。

※1:EMS…Envirmrntal Management System:環境経営
※2:CSR…Corporate social Responsibility:企業の社会的責任を果たすこと

商品

従来は温室効果ガス(代表的なのはCO2)削減と、限りある石油資源を節約する観点から、廃棄PETボトル再生ポリエステルを製品重量比50%以上使用し、エコマークを取得したものが主流でした。また、量的には少ないものの大量の農薬汚染による生態系破壊を防ぐため、有機栽培綿を使う(オーガニックコットン使い)、あるいは生分解性の非石油系合成繊維(ポリ乳酸繊維)などもラインアップされています。最近ではCO2排出権付き商品など、ユニフォームの世界にも多様なエコ対応が現れつつあります。

回収リサイクル

廃棄ユニフォームの扱いが問題となり、協議会メンバーの中には、産業廃棄物広域処理業者の資格を取得しリサイクルを推進するところもあります。また、合繊や紡績メーカーが主導して立ち上げた産業廃棄物広域認定資格を持ったリサイクルネットワークもあり、それぞれにメーカーが加盟しています。技術が進み、廃棄ポリエステル繊維製品から直接ポリエステル繊維を作る技術も開発されています。

回収製品は、大多数が反毛(はんもう…生地を細裁すること)し、フェルト化されて自動車の吸音材や、カーペットの下敷き、また荒い糸に再生し、軍手などにもなっています。しかし需要が一定しないため、不況期には、だぶつき気味となります。回収に当たっては、ユーザーの事業所が各地に点在する場合、その回収をどうするか、回収コストの負担割合をどうするか、回収ユニフォームが流用、悪用されないようセキュリティ管理やマニフェスト発行(適正廃棄処理証明)をどうするか、など課題が多くありますが、地球環境保護のため、手間をいとわず取り組みたいものです。

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